「採用動画を作りたいが、何から手をつければいいか分からない」——採用難が続くなか、そう悩む採用担当者は少なくありません。求職者の約8割が選考前に採用動画を視聴する今、動画の有無は応募の量と質を大きく左右します。ただし、やみくもに撮影しても「再生はされるが応募につながらない」動画になりがちです。この記事では、採用動画の種類と費用相場、目的設計から活用までの作り方5ステップ、自社制作と外注の判断軸までを2026年時点の情報で整理します。初めてでも、自社に合った進め方と予算感がつかめます。
この記事の要点
- 採用動画は「目的設計→構成→撮影→編集→活用」の5ステップで作る
- 種類は社員インタビュー・職場紹介・ブランドムービー・SNS縦型ショートなど。目的に合わせて選ぶ
- 費用相場は10万〜300万円。SNS縦型ショートは10万〜30万円、一般的な採用動画は50万〜100万円が目安(2026年時点)
- 「再生数」ではなく「応募の量と質」を測るKPIを先に決めると失敗しにくい
結論:採用動画は目的設計から活用まで5ステップで作る
採用動画は、目的とKPIの設計から始め、構成・撮影・編集を経て、公開後の活用までを一続きで設計すると失敗しません。動画を「作ること」ではなく「採用につなげること」をゴールに置くのが要点です。撮影や編集はプロに任せられますが、誰に何を伝え、どこで見せ、何を成果とするかは社内でしか決められません。まずこの設計を固めてから、自社制作か外注かを判断します。
採用動画とは|目的は応募の量と質を高めること
採用動画とは、企業が求職者に向けて、仕事内容・職場の雰囲気・働く人の声などを映像で伝える採用広報用の動画です。文章や写真では伝わりにくい「働く実感」を短時間で届けられるのが特長で、応募前の動機づけからミスマッチの低減までを担います。
その効果は数値にも表れています。動画制作会社モーヴィの「採用動画トレンド調査2025」では、就職・転職活動者の8割以上が採用動画を視聴し、視聴後に志望度が「上がった」と答えた人が8割を超えました。求職者にとって動画は、すでに企業選びの判断材料の一つになっています。
約8割求職者が選考前に採用動画を視聴(モーヴィ調査・2025年)
就職・転職活動者の8割以上が採用動画を視聴し、視聴後に8割超が志望度の向上を実感している。
出典: 株式会社モーヴィ「採用動画トレンド調査2025」
採用動画の主な種類と特徴
採用動画は目的によって最適な型が変わります。まず「誰に何を伝えたいか」を決め、それに合う種類を選びます。代表的な5種類を、向く目的と費用の目安とあわせて整理します。
種類 | 主な内容 | 向く目的 | 費用目安(2026年時点) |
|---|---|---|---|
社員インタビュー動画 | 社員が仕事内容・入社理由・やりがいを語る | 人柄・働く実感を伝える | 30万〜50万円 |
職場・1日の流れ紹介 | オフィスや現場、1日の働き方を見せる | 職場の雰囲気・不安の解消 | 30万〜80万円 |
ブランド・コンセプトムービー | 企業理念やビジョンを物語的に表現 | 認知拡大・ブランディング | 100万〜300万円 |
SNS向け縦型ショート動画 | 15〜60秒で職場や社員をカジュアルに発信 | 若年層への接触・認知 | 10万〜30万円 |
会社説明・代表メッセージ | 事業概要や代表の想いを説明 | 説明会・選考での補足 | 30万〜100万円 |
近年はYouTubeやTikTok、Instagramでの活用が広がり、縦型ショート動画で企業文化をカジュアルに発信するスタイルが増えています。SNSでの採用発信の考え方は、TikTok採用運用で成果を出す設計の記事もあわせて参考にしてください。
採用動画の費用相場|種類別の目安(2026年時点)
採用動画の制作費用は、種類と作り込みの度合いによって10万〜300万円と幅があります。2026年時点では、SNS向けの縦型ショート動画なら10万〜30万円、社員インタビューなどの一般的な採用動画は50万〜100万円が目安です。発注全体の平均は約65万円で、約9割が100万円以内に収まっています。
- SNS縦型ショート動画:10万〜30万円(短尺・カジュアル)
- 社員インタビュー(シンプル):30万〜50万円
- 一般的な採用動画:50万〜100万円
- ストーリー型:100万〜200万円
- ブランド型ムービー:200万円以上
費用を左右する主な要因は、撮影日数、出演人数、ロケ地の数、ナレーションや出演キャストの有無、編集の作り込み(テロップ・モーション・カラーグレーディング)です。同じ「採用動画」でも、1日のワンロケで撮るか、複数拠点で数日かけて撮るかで費用は数倍変わります。
費用は「動画の本数」でも変わります。1回の撮影で素材をまとめて押さえ、長尺の本編とSNS用ショートを同時に作ると、1本あたりの単価を抑えられます。発注時は「何本・どの尺で・どこに使うか」までセットで相談すると見積もりがぶれにくくなります。
採用動画の作り方5ステップ
採用動画は、次の5ステップで進めると抜け漏れなく作れます。重要なのは、撮影より前の「設計」に時間をかけることです。
- 目的とKPIを決める:「応募数を増やす」「ミスマッチを減らす」など目的を一つに絞り、動画経由の応募数・面接通過率・内定承諾率など測る指標を先に決めます。再生数だけを追わないことが肝心です。
- ターゲットと訴求メッセージを設計する:誰に(新卒/中途、職種)、何を一番伝えたいか(仕事のやりがい、職場の人間関係、成長環境など)を一文で言語化します。求職者が知りたいのは「1日の流れ」「職場の雰囲気」「入社の決め手」です。
- 構成・絵コンテを作る:伝える順番とカット、出演者、ナレーションや字幕を設計図に落とします。ここで尺(SNSは15〜60秒、サイト掲載は2〜3分が目安)も決めます。
- 撮影する:絵コンテに沿って撮影します。社員の自然な表情を引き出すには、台本を読ませすぎず、質問形式で語ってもらうのが有効です。SNS用の縦型カットも同時に押さえておきます。
- 編集・公開・活用する:テロップやBGMで見やすく仕上げ、採用サイト・求人媒体・SNS・説明会など複数の場所で使います。公開後はKPIを確認し、次の動画に改善を反映します。
- 目的とKPIを1つに絞ったか
- ターゲットと一番の訴求メッセージを言語化したか
- 出演者・撮影場所・撮影日程を確保したか
- 公開先(サイト・媒体・SNS)と活用方法を決めたか
自社制作と外注、どちらが良い?
結論として、SNS向けの短尺・カジュアルな動画は自社制作(内製)に向き、応募の動機づけを狙う本格的な採用動画は外注が向きます。判断軸は「目的の重さ」と「社内のリソース・編集スキル」です。
自社制作が向くケース
- スマホで撮れる短尺・SNS用の発信が中心
- 更新頻度が高く、量を出したい
- 撮影・編集ができる担当者がいる
外注が向くケース
- 応募の動機づけや差別化を本気で狙う
- 構成設計や演出の品質を担保したい
- 社内に制作リソースや編集スキルがない
外注先を選ぶときは、料金の安さだけでなく、採用動画の制作実績、企画・構成から関わってくれるか、撮影後の活用まで提案があるかを確認します。Cataly Designでは、採用の目的とKPIの設計段階から伴走し、撮影・編集からSNSでの活用までを一貫して支援しています。映像制作の進め方は映像・写真撮影サービスもご覧ください。
採用動画でよくある失敗と注意点
採用動画は作ること自体が目的化すると成果につながりません。よくある失敗を先に知っておくと回避できます。
「作って公開して終わり」で活用設計がない/実態より良く見せすぎて入社後にミスマッチが起きる/効果を測る指標がなく改善できない/尺が長すぎて最後まで見られない——この4つが代表的な失敗です。
特に、盛りすぎた動画は早期離職の原因になります。良い面だけでなく、仕事の大変さや求める人物像も正直に伝えることで、入社後のギャップを減らせます。効果測定では、再生数だけでなく動画経由の応募数や面接通過率、内定承諾率まで追い、次の制作に活かします。
採用動画の目的設計から撮影・活用まで、課題に合わせた進め方を一緒に整理します。
まとめ|採用動画は「設計」で成果が決まる
採用動画は、撮影や編集の前に「目的・ターゲット・KPI」を固める設計工程で成果の大半が決まります。要点を再掲します。
- 作り方は「目的設計→構成→撮影→編集→活用」の5ステップ
- 種類は目的で選ぶ。費用相場は10万〜300万円、一般的な採用動画は50万〜100万円が目安(2026年時点)
- SNS短尺は内製、本格的な動機づけ動画は外注が向く
- 再生数でなく「応募の量と質」を測る指標を先に決める
自社だけで設計から活用まで進めるのが難しい場合は、企画段階からの外注も選択肢です。Cataly Designでは映像・写真撮影に加え、動画・SNSコンテンツ制作やSNSマーケティングまで一貫して支援しています。採用動画を成果につなげたい方は、目的の整理からご相談ください。



