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プロンプトの作り方|業務で使える型と社内共有の手順
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プロンプトの作り方|業務で使える型と社内共有の手順

#生成AI#業務効率化
公開日 2026.08.21更新日 2026.08.21
監修者 鹿又勇太
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生成AIに指示を出しても、期待した答えが返ってこない。何度も書き直してようやく使える出力になるが、次に同じ作業をするときには手順を忘れている。これは能力の問題ではなく、プロンプトを毎回その場で書き捨てているために起きます。

この記事では、業務で使えるプロンプトの5つの構成要素と、精度を上げる書き方、そして社内で再利用できる形に残す手順をまとめました。テクニック集ではなく、一度作れば繰り返し使える資産にすることを目的にしています。

結論|プロンプトは5要素で組み立てる

業務で使うプロンプトは、次の5つを書けば安定します。

  1. 役割:どの立場で答えてほしいか(例:BtoB企業の広報担当として)
  2. 前提・背景:読者、目的、業界、社内の事情
  3. 入力データ:元になる文章、数値、条件
  4. 手順・制約:やること、やらないこと、判断基準
  5. 出力形式:文字数、構成、箇条書きか表か、含める項目

このうち最も効果が大きいのは5の出力形式です。「わかりやすくまとめて」を「見出し3つ、各200字、結論を各見出しの1文目に」と書き換えるだけで、手直しの量が大きく変わります。逆に、役割の指定だけを工夫しても出力の質はあまり動きません。

良いプロンプトの条件

プロンプトとは、生成AIに作業を依頼するための指示文です。良いプロンプトの条件は、文章がうまいことではなく、完成物の条件が誰にでも同じように伝わることです。

判断の目安として、新しく入った社員に同じ指示文を渡したときに、追加の質問なしで作業できるかを考えてみてください。人に渡して質問が返ってくる指示文は、生成AIに渡しても同じように曖昧な出力が返ってきます。

反対に、長く書けばよいわけでもありません。関係のない背景を大量に入れると、重要な条件が埋もれます。必要なのは長さではなく、条件の明確さです。

5つの構成要素と書き方

要素

書くこと

役割

専門性と立場

中小企業向けの採用担当者として

前提・背景

読者・目的・制約

読者は20代の未経験者。応募数を増やすことが目的

入力データ

元資料をそのまま貼る

現在の求人原稿(以下に貼付)

手順・制約

やること・やらないこと

誇張表現は使わない。給与は原文の数値のまま

出力形式

構成と分量

見出し3つ、各200字、最後に改善理由を3点

すべてを毎回書く必要はありません。短い作業なら入力データと出力形式の2つで足りることもあります。逆に、対外的な成果物を作る場合は5つすべてを埋めたほうが手戻りが減ります。

作成の4ステップ

  1. 完成物を先に決める:何が出てきたら合格なのかを言葉にします。ここが決まっていないと、出力を評価できず修正の方向も定まりません。過去に自分で作った良い成果物があれば、それを見本として貼り付けるのが最速です。
  2. 一度そのまま書いて投げる:作り込む前に、5要素をざっと埋めて一度試します。最初から完璧を目指すより、出力のズレを見てから直すほうが早く終わります。
  3. ズレを条件に翻訳する:ここが本質的な作業です。「なんとなく硬い」と感じたら「敬体で、体言止めを使わない」と条件に書き換えます。「情報が足りない」なら「各項目に具体例を1つ含める」と書きます。感想を条件に翻訳する作業がプロンプト作成の中心です。
  4. 固定部分と可変部分を分ける:完成したら、毎回同じ部分(役割・制約・出力形式)と毎回変わる部分(入力データ)を分け、変わる部分を[ ]などで示しておきます。これで次回から差し替えるだけで使えます。

精度が上がる書き方のコツ

  • 抽象語を数値と形式に置き換える:「簡潔に」→「各項目80字以内」。「詳しく」→「各見出し400字、具体例を1つ含める」。
  • 禁止事項を明示する:使ってほしくない表現、触れてほしくない話題を書きます。「絶対」「必ず」などの誇張語を使わない、といった指定は成果物の品質に直結します。
  • 判断基準を渡す:迷ったときにどう選ぶかを書きます。「読者が非エンジニアなので、専門用語は初出で1行説明を付ける」のように書けば、都度の判断が揃います。
  • 見本を渡す:良い例を1つ貼るのが、言葉で説明するより確実です。悪い例も併せて渡すとさらに精度が上がります。
  • 長い作業は分割する:構成を作る、本文を書く、事実確認をする、を1回のプロンプトに詰め込むと精度が落ちます。工程ごとに分けて、前の出力を次の入力にします。
  • 出力の検証方法もセットで決める:数値や固有名詞は必ず一次情報で確認する、という手順を作業の一部として組み込みます。生成AIの出力には事実誤りが含まれるため、確認工程のない運用は成立しません。

より踏み込んだ活用方法はClaudeの応用的な使い方でも解説しています。

社内で共有・再利用する

プロンプトの価値は、書けることよりも残ることにあります。次の4点を決めれば運用に乗ります。

  1. 保管場所を1か所にする:社内共有ドライブでもドキュメントツールでも構いませんが、分散させないことが条件です。
  2. 業務名で名前を付ける:「プロンプト集2」ではなく「求人原稿のリライト用」のように、探せる名前にします。
  3. 可変部分を明示する:差し替える箇所を[ ]で囲み、冒頭に使い方を2〜3行書き添えます。
  4. 更新の担当を決める:出力の質が落ちたときに直す人を決めます。誰の担当でもないプロンプト集は使われなくなります。

21人のAI社員を運用して分かったこと

CatalyDesignは一人会社ですが、社内業務を21人のAI社員に分担させて運用しています。その中で残ったのは、巧妙なプロンプトではなく、出力形式を固定した手順書のほうでした。

汎用的なプロンプト集を作っても、実際に使い続けられたのは「この業務の、この工程で、この形式で出す」まで固めたものだけです。表現を工夫したプロンプトは、担当者が変わると再現されません。逆に手順として書かれたものは、数か月後も同じ品質で回ります。社内で使うプロンプトを整備するなら、言い回しの工夫よりも工程と出力形式の固定に時間を使ってください。業務ごとの設計支援はAIによる業務自動化で対応しています。

よくある失敗

  • 毎回その場で書き捨てる:同じ作業を毎回ゼロから指示することになり、品質も安定しません。
  • 長く書けば精度が上がると考える:関係のない背景で重要な条件が埋もれます。条件の明確さが効きます。
  • 出力形式を指定しない:最も手直しが増える原因です。分量と構成は必ず書きます。
  • 1回のプロンプトに全工程を詰め込む:どの工程で失敗したのか切り分けられず、修正が当てずっぽうになります。
  • 確認工程を省く:事実誤りがそのまま社外に出ます。数値と固有名詞の確認は人の作業として残します。
  • コツの共有だけで終わる:口頭で伝えても再現されません。文書として保管場所に置きます。

まとめ

  • プロンプトは役割・前提・入力データ・手順・出力形式の5要素で組む
  • 最も効果が大きいのは出力形式の指定。抽象語を数値と形式に置き換える
  • 作成の中心は「なんとなく違う」という感想を条件に翻訳する作業
  • 完成したら固定部分と可変部分を分け、業務名を付けて1か所に保管する
  • 言い回しの工夫よりも、工程と出力形式を固定するほうが再現性が高い
  • 数値と固有名詞の確認工程は人の作業として必ず残す

社内での書き方の統一や定着まで進めたい場合は、AI研修・人材育成をご覧ください。導入の全体像から整理したい場合は生成AIを業務に導入する手順が参考になります。

よくある質問

A

長さではなく、条件の明確さで決まります。必要な前提と出力形式が書かれていれば短くても十分です。逆に、関係のない背景情報を大量に入れると、重要な指示が埋もれて出力がぶれることがあります。迷ったときは、その一文がなければ出力が変わるかで判断してください。

A

基本の構成は共通で使えます。得意不得意に差はありますが、役割・前提・入力・手順・出力形式を書くという型は変わりません。サービス固有の書き方に合わせこみすぎると、仕様変更のたびに作り直しになるため、まずは共通の型で整備することをおすすめします。

A

日本語の成果物を作るなら日本語で指示して問題ありません。指示を母語でない言語で書くと、微妙な前提やニュアンスを伝えられず、結果的に精度が下がることがあります。日本語で条件を具体的に書くほうが、英語に置き換えるより効果が大きいです。

A

業務で使う範囲であれば、専門的な学習は必要ありません。完成物の条件を言語化できれば十分で、これは業務の理解度の問題です。手法の名前を覚えるより、自社の業務で何が合格なのかを書き出す練習のほうが、出力の質に直結します。

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