飲食店の公式サイトは20万〜80万円、役割はグルメサイトと分ける
飲食店の公式ホームページ制作費用は、20万〜80万円が一般的な目安です(2026年時点)。1ページ完結の構成なら20万〜40万円、複数ページでメニュー更新や予約連携を含む場合は50万〜100万円程度になります。
ただし飲食店の場合、費用より先に決めるべきことがあります。それはグルメサイトと公式サイトの役割分担です。両方に同じ情報を載せて運用が二重になり、どちらも更新が止まるというパターンが最も多い失敗だからです。
グルメサイトと公式サイトは役割が違う
グルメサイトは「探している人に見つけてもらう場」、公式サイトは「店名で検索した人に決めてもらう場」です。集客の流れの中で担当する場所が異なります。
比較項目 | グルメサイト | 公式サイト |
|---|---|---|
主な役割 | エリア・ジャンルでの発見、比較 | 店名検索での確認、来店判断の後押し |
費用構造 | 月額掲載料+送客手数料 | 初期制作費+維持費(月額数千円〜) |
載せられる情報 | 掲載枠の範囲内 | 制限なし(世界観・こだわり・店主の考え) |
予約 | サイト経由で手数料が発生する場合がある | 自店予約や電話に直接つなげられる |
実務上は、グルメサイトで知った人が店名で検索し直し、公式サイトで最終判断するという流れが起きます。そのため公式サイトの役割は「比較の土俵に乗ること」ではなく、予約手数料のかからない導線を用意することにあります。この観点で見ると、公式サイトの制作費は送客手数料の削減分で回収を考えられます。
公式サイトに必ず載せる情報
来店判断に直結する情報は次の8つです。スマートフォンで数十秒のうちに確認されるため、階層を深くせず1〜2タップで到達できる位置に置きます。
- 営業時間・定休日:ランチとディナーで分ける。臨時休業の告知場所も決めておく
- メニューと価格:写真つき。コースがあれば人数と税込総額を明記する
- 店内・料理の写真:席の様子が分かるものを含める
- アクセス:地図、最寄り駅からの徒歩分数、駐車場の有無
- 予約手段:電話はタップ発信、ネット予約は全ページから到達可能に
- 席数・個室の有無:宴会や接待の可否判断に使われる
- 支払い方法:クレジットカード、電子マネー、QR決済の対応可否
- アレルギー・食材の情報:問い合わせ電話を減らす効果があります
とくに価格と席の情報が曖昧なサイトは、そこで比較から外れます。「時価」「応相談」だけの表記は、営業中の電話対応の負担にも跳ね返ります。
制作方法別の費用と、かかり続けるコスト
制作費は構成の規模と撮影の有無で決まります。
- 1ページ完結型(20万〜40万円):情報を1ページにまとめる構成。個人店や1店舗のみの場合に適しています
- 複数ページ型(40万〜80万円):メニュー、店舗案内、こだわり、宴会・コースなどを分ける。検索の入口が増えます
- 多店舗・EC連携型(80万〜150万円):店舗一覧、オンライン販売、予約システム連携を含みます
これに加えて、料理撮影に5万〜20万円、ネット予約システムに月額5,000〜2万円、サーバー・ドメインに年間1万〜3万円程度がかかります。料理写真は集客への影響が大きい部分のため、削る優先度は低く見ておくのが妥当です。
費用の考え方の全体像はコーポレートサイト制作の費用相場、公開後の維持費についてはホームページの保守・運用とはで解説しています。
集客の主戦場は地図検索とSNS
飲食店の来店経路は、地図検索とSNSが中心です。公式サイトはその受け皿として機能します。
「エリア名+ジャンル」で検索したとき、検索結果の上部には地図枠が表示されます。ここに正確な営業時間と写真が並んでいるかどうかが、来店数に直接影響します。Googleビジネスプロフィールの整備手順はMEO対策とは?Googleマップで上位表示する仕組みと始め方にまとめています。
SNSは日々の営業情報や新メニューの発信に向きますが、過去の投稿は流れていくため、まとまった情報の保管場所にはなりません。SNSで興味を持った人が最終確認する先として公式サイトを用意し、SNSのプロフィール欄からリンクさせる構成が基本です。運用を外部に任せる場合の費用感はSNS運用代行の費用相場と料金体系で確認できます。
更新が止まらない仕組みを先に決める
飲食店のサイトで最も多いのは、公開後に情報が古くなる問題です。営業時間の変更や季節メニューの入れ替えが反映されないと、来店前の確認手段として使われなくなります。
対策は、更新が必要な箇所を最初から絞り込むことです。頻繁に変わるメニューはPDFや画像で差し替えられるようにし、変わらない情報とページを分けておくと、営業の合間でも維持できます。
CatalyDesignでは自社のコーポレートブログを、AIが下書きを作り人が承認してから公開するフローで運用しています。この経験から言えるのは、更新が続くかどうかは担当者の意欲ではなく、1回あたりの作業が何分で終わるかで決まるという点です。制作段階で更新手順を実際に触って確認しておくと、公開後の停止をかなり防げます。
よくある失敗と発注前の確認項目
飲食店のサイト制作で起きやすい失敗は次のとおりです。
- PCを前提に作ってしまう:来店前の確認はほぼスマートフォンです。文字サイズと電話ボタンの押しやすさを実機で確認します
- 写真の重さで表示が遅い:高解像度画像をそのまま載せると離脱します。表示速度を改善する方法もあわせて確認してください
- メニューが画像1枚のみ:文字情報がないと検索に拾われず、拡大しないと読めません
- 予約導線が電話のみ:営業時間外の予約機会を逃します
- 更新を業者依頼のみにする:都度費用と待ち時間が発生し、結果として更新されなくなります
まとめ|公式サイトは「決めてもらう場」として設計する
飲食店のホームページ制作で押さえておきたい点は次の5つです。
- 費用相場は20万〜80万円。撮影と予約システムの費用を含めて総額で判断する
- グルメサイトは発見の場、公式サイトは決定の場として役割を分ける
- 営業時間、メニューと価格、席情報、予約導線の4点は省略しない
- 集客の入口は地図検索とSNS。公式サイトはその受け皿として設計する
- 更新にかかる時間を制作段階で確認し、続けられる範囲に絞る
制作会社を比較する際の観点はWeb制作会社の選び方にまとめています。更新や発信の作業自体を仕組みで軽くしたい場合はAIソリューションもご覧ください。



