クリニック・歯科のホームページ制作費用は30万〜150万円が目安
クリニックや歯科医院のホームページ制作費用は、30万〜150万円が一般的な目安です(2026年時点)。テンプレートを使った小規模なサイトなら20万〜50万円、オリジナルデザインで診療科目ごとのページやWeb予約を組み込む場合は80万〜200万円程度になります。
ただし医療機関のサイトは、一般企業のコーポレートサイトと同じ考え方では作れません。医療広告ガイドラインという表現上の制約があり、さらに患者が来院先を選ぶ際の判断材料が一般的な商材と異なるためです。ここでは費用の内訳と、制作前に押さえておくべき要件を整理します。
医療機関のサイトが一般企業と異なる3つの前提
クリニックのホームページは、広告規制・信頼性・地域性という3点で通常のWebサイトと前提が異なります。
- 医療広告ガイドラインの対象になる:医療機関のウェブサイトは医療法上の広告規制の対象で、書ける内容に制限があります。デザインの好みより先に、この要件を満たす必要があります。
- 患者は不安を抱えて訪問する:価格や見た目より、「何を診てもらえるのか」「初めてでも大丈夫か」を確認しにきます。情報の抜けがそのまま離脱につながります。
- 商圏がほぼ地域に限られる:全国から集客する必要がなく、検索も「地名+診療科目」が中心です。そのため、サイト単体よりも地図検索との組み合わせが効きます。
この3点を踏まえると、優先すべきは凝ったデザインではなく、必要な情報が漏れなく載っていて、スマートフォンで素早く確認できることになります。
制作方法別の費用相場|何にいくらかかるのか
費用は制作方法によって大きく3つの帯に分かれます。
制作方法 | 費用の目安 | 含まれる内容 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
テンプレート型 | 20万〜50万円 | 既製デザインの当てはめ、5〜8ページ、原稿は院側が用意 | 開業前で予算を抑えたい/まず名刺代わりのサイトが必要 |
セミオーダー型 | 50万〜100万円 | デザイン調整、10〜15ページ、撮影やライティングを一部含む | 診療科目が複数ある/競合との差別化が必要 |
フルオーダー型 | 100万〜200万円 | オリジナル設計、写真・動画撮影、Web予約やCMS連携 | 自由診療の比率が高い/院の世界観を伝えたい |
この本体費用とは別に、次の項目が加算されるのが一般的です。
- 写真撮影:5万〜20万円(院内・スタッフ・診療風景)
- Web予約システム:初期3万〜10万円+月額5,000〜2万円
- 保守・更新費用:月額5,000〜3万円
- サーバー・ドメイン:年間1万〜3万円
見積もりを比較する際は、本体価格だけでなく撮影と保守を含めた総額で見てください。費用が決まる仕組みの一般的な考え方はコーポレートサイト制作の費用相場でも解説しています。
必ず用意したいページ構成
クリニックのサイトで来院判断に直結するページは、次の7つです。
- 診療案内:診療科目ごとに独立したページを作る。「地名+症状」での検索に対応する入口になります
- 院長・スタッフ紹介:経歴、資格、診療方針。誰が診るのかは患者の不安に直接答える情報です
- 院内の写真:待合室、診療室、設備。初診の心理的ハードルを下げます
- 診療時間・休診日:一覧表で。祝日や臨時休診の扱いも明記します
- アクセス:地図、最寄り駅からの徒歩分数、駐車場の有無と台数
- 初診の流れ:持ち物、所要時間、受付から会計までの手順
- 予約方法:電話番号はタップで発信できる形式にし、Web予約があれば全ページから到達できる位置に置きます
とくに見落とされやすいのが駐車場情報と初診の流れです。どちらも問い合わせ電話の削減に直結するため、受付業務の負担軽減という観点でも効果があります。
医療広告ガイドラインで注意すべき表現
医療機関のウェブサイトは医療法の広告規制の対象で、掲載できない表現が定められています。2026年時点で特に注意が必要なのは次の項目です。
- 患者の体験談は掲載できない:治療内容や効果に関する患者本人の感想は、ウェブサイトに載せられません
- ビフォーアフター写真は条件付き:治療内容、費用、主なリスクや副作用の説明を併記しない限り掲載できません
- 最上級・優良誤認の表現は不可:「日本一」「絶対安全」「必ず治る」などは使えません
- 自由診療は費用とリスクの明示が必要:標準的な費用、治療期間や回数、リスク・副作用をあわせて記載します
- 比較優良広告は不可:他院より優れているという趣旨の記載はできません
制作会社がこの規制を把握しているかどうかは、発注前に必ず確認してください。ガイドラインは改定されるため、最新の内容は厚生労働省が公開している医療広告ガイドラインの資料で確認するのが確実です。最終的な責任は医療機関側に生じるため、公開前に院内でも表現をチェックする体制を持っておくと安全です。
集患は公開後に決まる|地図検索と更新の体制
サイトを作っただけでは来院にはつながらず、公開後の運用で差がつきます。クリニックの場合、検索の多くが「地名+診療科目」であり、検索結果では地図枠が上位に表示されます。
そのため、Googleビジネスプロフィールの整備がサイト以上に効くケースが少なくありません。診療時間、写真、口コミへの返信を維持したうえで、詳細情報はサイトに誘導する形が基本になります。地図検索対策の具体的な進め方はMEO対策とは?Googleマップで上位表示する仕組みと始め方にまとめています。
もう一つの分岐点は更新体制です。休診情報や新しい設備の案内が更新されないサイトは、情報の正確性そのものが疑われます。CatalyDesignでは自社のコーポレートブログをAIが下書きを作り人が承認するフローで運用していますが、この考え方は医療機関の情報発信にもそのまま応用できます。原稿づくりの負担を仕組みで下げておかないと、開院後の忙しさの中で更新は止まります。公開後の運用費の考え方はホームページの保守・運用とはで整理しています。
費用を抑える方法と、削ってはいけない部分
予算を圧縮する場合は、削る対象の順序が重要です。
- 削ってよい:初期のページ数(診療科目ページは後から追加できる)、動画、凝ったアニメーション
- 削らないほうがよい:スマートフォン対応、院内・スタッフの写真撮影、Web予約またはタップ発信の導線
写真をフリー素材で代用するとコストは下がりますが、実際の院内が分からないサイトは来院判断の材料になりません。ここは費用対効果が最も分かりやすい投資部分です。
あわせて、開業や設備投資に使える補助金・助成金の対象になる場合があります。制度ごとに要件が異なるため、ホームページ制作に使える補助金で対象の考え方を確認したうえで、申請時期から逆算して制作スケジュールを組んでください。
まとめ|制作前に決めておく5つのこと
クリニック・歯科医院のホームページ制作で押さえておきたい点は次の5つです。
- 費用相場は30万〜150万円。撮影・Web予約・保守を含めた総額で比較する
- 診療案内、院長紹介、初診の流れ、アクセスの4つは省略しない
- 医療広告ガイドラインを理解している制作会社を選び、公開前に院内でも確認する
- 集患はサイト単体では完結せず、Googleビジネスプロフィールとの併用が前提になる
- 更新が止まらない体制を、公開前に決めておく
制作会社の比較軸そのものを整理したい場合はWeb制作会社の選び方を、公開後の更新や情報発信をAIで省力化する方法はAIソリューションをご覧ください。



